映像編集に欠かせないソフトウェアとして、Adobeプレミアプロは、プロからYouTuber、趣味で動画制作をする方まで、多くのクリエイターに利用されています。
しかし、2025年7月より、AdobeはCreative Cloudのプラン体系を大幅に刷新し、生成AI機能の進化を背景に、新たな価格戦略を打ち出しています。
今回はAdobeプレミアプロの値段や必要なPCスペック、競合ソフトとの比較などの解説をしていきたいと思います!
Adobeプレミアプロ 2025年版のプラン体系は?
Adobプレミアプロの値段について気になる方のために、現在のプラン体系をご紹介します。
Adobプレミアプロでは、利用者の目的や立場に応じて、複数の選択肢が用意されています。ここでは、各プランの内容と価格を詳しく解説します。
個人向けプラン
個人で利用する場合は、主に「プレミアプロ単体プラン」と、PhotoshopやAfter Effectsなど20以上のアプリがすべて使える「Creative Cloudコンプリートプラン」の2つから選択します。
比較項目 | Premiere Pro 単体プラン | Creative Cloud コンプリートプラン |
月額料金 (年間プラン・月々払い) | 3,280円 | 7,780円 |
対象者 | 主に動画編集作業に特化しており、他のAdobeアプリはあまり必要としないユーザー | PhotoshopやAfter Effectsなど、複数の製品を連携して使いたいプロやクリエイター |
主な機能 | アプリ ・Premiere Pro ・Adobe Express(プレミアプラン) ストレージ ・100GBのクラウドストレージクレジット ・月25の生成クレジット | アプリ ・Premiere Pro ・Photoshop ・After Effects ・Illustrato など20種類以上の全アプリ ストレージ ・100GBのクラウドストレージクレジット ・月1,000の生成クレジット |
クラウドストレージ | 100GB | 100GB |
生成クレジット/月 | 25 | 1,000 |
こんな人におすすめ | 動画編集のみに特化したい人 | 複数のアプリを連携させたいプロ |
学生・教職員版と法人版
Adobeでは、個人のクリエイターだけでなく、教育現場でスキルを学ぶ学生や教職員、法人組織のために、それぞれに最適化された特別な料金プランを提供しています。
学生・教職員向けプランはプロと同じAdobeプレミアプロを安価な値段で利用できるのが特徴で、法人向けプランは共同作業やライセンス管理を効率化するビジネス向けの機能が充実しています。
プラン種別 | プラン名 | 月額料金 | 主な特徴・機能 |
学生・教職員向け | Creative Cloud コンプリートプラン | 2,180円 | Premiere Proを含む20以上の全アプリを利用可能スキルを学ぶ学生や教職員が対象の特別価格 |
法人向け | Premiere Pro (グループ版) | 5,080円 | Premiere Proが利用可能チームでの共同作業やライセンス管理を効率化1TBの共有クラウドストレージ、管理者コンソール |
法人向け | Creative Cloud コンプリートプラン (グループ版) | 10,780円 | Premiere Proを含む20以上の全アプリを利用可能チームでの共同作業やライセンス管理を効率化1TBの共有クラウドストレージ、管理者コンソール |
サブスクリプションの解約方法は?
Adobeのサブスクリプション、特に「年間契約」は解約時に注意が必要です。
契約プラン | 契約後14日以内の解約 | 契約後14日経過後の解約 | 備考 |
年間契約(月々払い) | 全額返金(手数料なし) | 残存期間の料金の「50%」を解約手数料として一括請求 | ・最も一般的なプラン ・途中解約に注意が必要 |
年間契約(一括払い) | 全額返金(手数料なし) | 一切返金なし | ・途中解約しても金銭的なメリットはない |
月々プラン | いつでも解約可能 | いつでも解約可能(ペナルティなし) | ・柔軟性が高いが、月々の料金は割高 |
Adobプレミアプロの必要なPCスペックは?
Premiere Pro、特にAI機能を多用する場合は、高いPCスペックで使用することをおすすめします。
【Adobe公式】プレミアプロの推奨システム構成
コンポーネント | 推奨 | 個人的な理想の構成 |
CPU(プロセッサー) | Intel第11世代以降のCPUまたは「AMD Ryzen3000シリーズ/Threadripper 3000シリーズ」以降の CPU | Intel Core i9 (14世代)/AMD Ryzen 9 (7000番台)/Apple M3 Max |
RAM(メモリ) | 16GB (最低), 32GB (推奨) | 32GB (最低), 64GB以上 (推奨) |
GPU(グラフィックボード) | 8GB (NVIDIA RTX 4060以上) | 12 GB VRAM (NVIDIA RTX 4070以上) |
ストレージ | SSD + 高速外付けSSD | 1TB+ NVMe SSD + Thunderboltストレージ |
AI機能はGPUとRAMに大きく依存するため、ソフトウェアのサブスクリプション料金だけでなく、それを快適に動かすための「ハードウェア投資」も考慮に入れる必要があります。
他のソフトと比較!
動画編集ソフト市場は、AIの登場や進化などによって、様々なソフトが登場しています。ここでは、Adobeプレミアプロとも比較できる他ソフトについて、様々な視点から比較してみたいと思います!
比較項目 | Adobe Premiere Pro | Apple Final Cut Pro | Blackmagic DaVinci Resolve |
価格モデル | サブスクリプション | 買い切り (50,000円) | フリーミアム (無料版/有料版) |
対応OS | Windows, macOS | macOS | Windows, macOS, Linux |
タイムライン思想 | 伝統的なトラックベース | マグネティックタイムライン | ページベース (伝統的+高速編集) |
メリット | ・Creative Cloudとのエコシステム連携、PhotoshopやAfter Effectsとのシームレスな連携が最大の武器 ・業界標準であり、共同作業や情報入手のしやすさも強み | ・Macでの圧倒的なパフォーマンス ・Mac専用で、Appleシリコンに最適化されたパフォーマンスが強み ・直感的な「マグネティックタイムライン」が特徴的 | ・カラー、VFX、オーディオの統合プロレベルのカラーグレーディング、VFX、音声編集機能を一つのアプリに統合 ・高機能な無料版が存在する |
デメリット | ・高いリソース要求とサブスクリプションコスト | ・Mac限定 ・業界での共有性に難あり | ・学習コストが高い |
学習コスト | 中(豊富な情報源でカバー) | 低(iMovieの使い方に慣れていれば移行が容易) | 高(複数ページの習得が必要) |
こんな人におすすめ | ・プロ ・Adobe製品連携を重視する人 | ・Macユーザー ・パフォーマンスと速度を最優先する人 | ・カラーグレーディングを重視する人 ・コストを抑えたい人 |
他にも、Clipchampの使い方を知りたいユーザーが多くいるなど、ここではご紹介していないソフトで人気なものもあります。
初心者にもおすすめ!
プロ向けのソフトと思われがちですが、Premiere Proはこれから動画編集を始める初心者の方にこそおすすめしたいです!
その理由としては、以下のようなところがポイントとなります。
- インターネット上に無料で学べるチュートリアル動画や解説記事が圧倒的に豊富なこと
- 操作に迷っても、検索すればすぐに解決策が見つかるため、自分のペースで着実にスキルを習得できること。
- 直感的な操作性に加え、AIが音声から自動で文字起こしなど、初心者を助ける機能も満載
趣味からプロの仕事まで、ユーザーの成長に合わせて長く使い続けられるソフトとなっています。以下に、超初心から始めるための講座を動画にアップしてくれている方のYoutube動画をご紹介していますので、気になる方は是非チェックしてみてください!
出典元:【PremierePro入門講座#1】超初心者向けプレミアプロの始め方「新規プロジェクト・シーケンス・素材取り込み方法」
プロに選ばれる理由は?
プロがAdobeプレミアプロを選ぶ理由は、機能の優劣だけでなく、より構造的なところにあると思います。特に以下のような点において、強みが発揮されているのではないでしょうか。
- クライアントからの指定として多いソフト(仕事の受注条件になることが多い。)
- YouTubeやブログにはチュートリアルが豊富にあり、問題解決が簡単
- 高品質なプラグインやテンプレートが多数存在し、編集を効率化できる
- After Effectsとの「Dynamic Link」により、時間短縮と制作の自由度が高い
- 文字起こしベースの編集機能などAIによる時間短縮が強い
また、前述した「Apple Final Cut Pro」や「iMovie」などは、Macユーザー独特のものとなっていて、Apple Final Cut ProやiMovieの使い方が分からないといったユーザーも少なくない現状の中で、多様な使い方ができるAdobeプレミアプロが使われやすいのではないかと思います。
まとめ
今回はAdobeプレミアプロの値段や解約方法について詳しく調査しました!
「最高の動画編集ソフト」は、使う人の目的や予算に応じて異なりますが、今回ご紹介したAdobeプレミアプロは、様々な汎用性やAIによる時間短縮など、様々な強みがあることがわかりました。
ここでご紹介した他ソフトも優秀なものばかりなので、これから始める方も、すでにプロとして活動している方も、一度チェックしてみてはいかかでしょうか。
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